大雨警報が発令されて電車が止まる理由や遅れるワケとは?
大雨が降り続いて大雨警報が出た場合や、解除されても列車が運行しない、なんて場合があります。
これは決して嫌がらせというのではなく、安全上のことから運行を見合わせてるとか、特定の区間で運休をすることがあります。
大雨警報で電車が止まる理由
大雨警報発令中や警報が解除されてもまだまだ鉄道の運行が停止しているのには理由があります。
鉄道会社の路線によっては
などなど、特有の地形を走行する路線によっては雨が上がった後でも、安全の確認であったり、安全を優先するために徐行運転で運転再開をしていて、ダイヤが更に乱れるということはあります。
大量の雨が降ればそれだけ地盤や斜面に雨を吸収して崩れやすくなりますので、「斜面が崩れそうな区間はコンクリートで覆う・石の落石が予想される区間では防護柵の設置」など災害ができるだけ小さくなるように取り組みをしてます。
大雨は止んだとしても、相当量の雨量があった場合には地面がそれだけ多くの水分を吸ってます。
そうなると雨が止んだとしても、斜面がある区間を走行するような路線の場合、最悪土砂が崩れて線路に流れ込む可能性を考慮した上で安全を優先する観点から運転を見合わせてるという事はあります。
運転されてる区間と運休区間があるのはなぜ?
鉄道会社の運転路線は、区間を幾つかの区切りで運行する・しないを決める場合があります。
大雨などの自然災害が発生すれば、全線で運休となるとそれはそれで不便ですが、一部区間(つまり土砂災害が起こり得そうな場所のみ運休)と区間を区切って運休しておけば、残りの区間で運行ができます。
また首都圏などやその近郊路線であれば、一部区間で運休しても他社線へ振替輸送をすることで目的地に移動できる場合もあります。
参考:運転再開に時間がかかるのは点検の時間があるため
これも前述した通り、水を吸いやすい土壌や、斜面を走行する場合「優先されるのは安全」です。
となると、安全かどうか?判断するために保線作業員が現地で確認をしたり、また列車も徐行運転で安全確認をします。
その為に運転再開しても遅れが発生する、ということです。
雨の日に電車が遅れるワケとは?
早いタイミングでブレーキをかけるため
単純な理由で晴れた日よりも、雨の日のが制動距離が伸びてブレーキの効きが悪くなる為「早め早めにブレーキ操作を行う」から。
雨の日に通常と同じようにブレーキ操作をしていると、予想外に線路が滑ってオーバーランしてしまう可能性がある。
これを防ぐ意味合いで通常時より早い段階でのブレーキ操作であったり、慎重な操作をするために列車が遅れがちになります。
鉄道の信号は、信号機と信号機の間には1列車のみ入れるというルール「閉塞」という方式で運行しており、仮に一つの信号機が青で通過したら信号機はスグに赤へと変わります。
そうなると後続の列車は赤信号の手前で必ず止まって黄色・青になるまで待つ必要があるということです。
乗客の乗り降りに時間がかかるため
雨の日は
こんな理由で電車の遅れの原因ともなります。
乗客数が増える
普段は通勤で車やバイクの方でも、雨ともなると電車にシフトする場合があります。
となると、普段あまり乗り慣れてないために多少乗降時間が増えるため混雑します。
列車は雨だから本数を増やすということでもなく、ダイヤは一定の決まった列車が運行されてますので、時にキャパオーバーとなります。
混雑により列車が遅れる
ホームの構造によっては
などの駅の場合、特定の箇所が特に混みます。
雨の日ともなると、屋根のある所で待ちたいと思う人が集中することで、列車の特定の車両が混んで更に遅れる原因ともなるからです。
大雨警報発令の日は早めの対策をする
当日になって大慌てというのは遅いかな、と思います。
予め前日に予報を元に、普段ご利用になる路線の情報を調べておくと良いです。鉄道会社によっては、予め運休を決定してしまう路線も中にはありますので、事前の情報収集は必須ともいえます。
など、打てる対策はしておくことです。
優先すべきは自分自身
ただ、大雨でも状況によっては危険な地域であったり、通勤途上で災害に遭いそうな場合もあるかもしれません。
そのような場合は、あなた自身を最優先することです。仕事はあなたという人があってこそ、なので危険と判断したら「休む・自宅勤務で対応が可能かどうか」の対応も必要です。