特定特急券と自由席特急券のちがいと利用できる条件を解説
新幹線の値段は基本は高い、これは当たりまえのことでもあります。
これらのことから、在来線より高い特急料金が設定されてます。
ただ、中には条件を満たせば特急料金が安くなるパターンがあるのです。
特定特急券とは?誕生した理由は背景など
JRの特急列車乗車の際には在来線であっても、新幹線であっても必ず特急券を必要とします。
ただ、在来線特急の指定席より新幹線指定席特急券の値段が高く設定されてます。
そうなると、短距離の利用を想定していた利用者としてはお財布を直撃し、利用者が離れてしまうことも考えられます。
また、新幹線の列車によっては全車指定席で自由席が連結されてないタイプの列車もあります。
特定特急券は、利用する方が短距離の場合や、全車指定席車両の新幹線に乗車する場合に、少しでも乗車しやすくするために生まれたものであると考えられます。
あくまで利用しやすさが目的であり、営利企業の鉄道会社が利用者の節約目的にこのような乗車券を販売している訳でもありません。
節約目的であれば18きっぷなど他の手段があります。
特定特急券の種類
新幹線 | 隣接する駅間利用の特定特急券 |
新幹線特定特急券 | |
立席特急券 | |
のぞみ・みずほ用特定特急券 | |
在来線 | 在来線特定特急券 |
隣接する駅間利用の特定特急券
新幹線で「隣の駅まで乗車」する場合に適用されるのが、隣接する駅間利用特定特急券です。
言葉の通りで乗車した駅の次の駅。例えば「品川で乗車して次の駅の新横浜で降りる」等のケースです。
新幹線の1駅は駅間にもよりますが、在来線の1駅よりも距離があり、1駅だけであっても時短に繋がります。
そのように1駅だけ乗車の場合であっても特定特急券が適用され、お得に乗れます。
~50キロ | 50キロ以上 | ||
東海道山陽・九州 | 870円 | 990円 | |
九州新幹線のの新八代駅ー川内駅間は特定特急券の設定がありません | |||
東北・上越・北陸 | 880円 | 1,000円 | |
北海道 | 1,330円 | 1,520円 | |
秋田・山形 | 760円 | 1,330円※~100キロまで | 1,580円※~150キロまで |
隣接する駅間の利用であれば、自由席に乗車することで移動ができます。
尚、JR北海道の場合は、自由席車両がありませんので、指定席の空席に着席する必要があります。
※但し、予約した方が現れたら席を譲る必要があります
隣接駅の例外
新幹線の隣接駅は基本は乗車した次の駅までの間で特定特急券が有効。
但し例外もあって、下記区間では2駅先までが特定特急券が有効な区間です。
これらの駅間は元々は隣同士の駅であったものが、後から駅が追加になった経緯があります。
当初は隣接駅同士ということで特定特急券の対象でしたが、新たに駅が設置されても、元々の隣接駅の範囲が継続されてるためでもあります。
新幹線特定特急券
東北新幹線の盛岡以北~新函館北斗、山形新幹線・秋田新幹線は全車両指定席で自由席はありません。
東北・北海道新幹線 | 盛岡~新函館北斗 |
山形新幹線 | 福島~新庄 |
秋田新幹線 | 盛岡~秋田 |
もし、東北新幹線の盛岡以北~新函館北斗、山形新幹線・秋田新幹線を利用する場合には自由席に座るという手段が取れず、また別の方法になります。
この区間を利用する際の特定特急券は、特定特急券の値段で指定席の空席に乗車することができます。
但し、指定席の元々予約した方が来た場合は座席を譲るのが前提ですので、注意してください。
元々自由席のない区間で、例外的に空いてる席に限り座れるということですので。
立席特急券
新幹線の中には全車両指定席として運行される列車があります。
これらの列車は常に指定席のみで、自由席がありません。
このような新幹線は予め席の予約がないと乗車できませんが、繁忙期ともなると予約が取りづらい、なんてあります。
そのような時に立席特急券が販売されます。
その名の通り、座席に座ることは一切できず、あくまで立って(立つ場所はデッキです)るという条件付きですが、全車指定席の新幹線にどうしても乗る際に活用できる方法です。
立席特急券利用の注意点
駅の新幹線券売機・みどりの窓口での購入が必要。
えきねっと・新幹線eチケットの利用はできませんので注意してください。
のぞみ・みずほ用特定特急券
新幹線は自由席に比べて指定席が高いのは周知の事実。そして「のぞみ・みずほ」は指定席の値段が異なります。
のぞみ・みずほ | 新幹線特急料金(a) |
ひかり・こだま・さくら・つばめ | 新幹線特急料金(b) |
新幹線特急料金(b)より、新幹線特急料金(a)の指定席の値段の方が高く設定されてます。
自由席利用であっても、新幹線特急料金(a)の方が高くなるハズですが、自由席利用の場合は予め列車を指定する訳でもありません。
ですので、「のぞみ・みずほ」の自由席の値段とそれ以外の列車の自由席に値段の差をつける訳にはいかず、ひかり・こだま・つばめ・さくらそれぞれの自由席と同額の値段に設定しているため特定特急券とも呼ばれてます。
在来線特定特急券
在来線でも最近は全車指定席列車が増えました。
繁忙期など席の予約が取れずに困った、なんてあるかと思います。
繁忙期などで席の予約が全て埋まってる時に限り(全車指定列車の場合)、立席特急券「指定席料金から530円引いた金額」が販売されます。
ただ、立席という名の通り座席に座ることはできませんので注意してください。